経営の基本
経営の基本とは、一般的には『売上』『利益』『現金』を拡大させる事と検索上位に表示される。
しかし、現預金の拡大と言っても、その為に他のことを犠牲にしたのでは良い経営とは言えないと考えている。
私の場合は、『経営の目的』を次のように考えている。
- 地域の発展に貢献できること
- 必要な利益を上げること
- 豊かな生活を築けること
これにより必然的に正常な経営ができ、正常な生活習慣のなかで充実した仕事ができる。
詐欺師でも増収している場合があるが、やり甲斐や堂々と気持ちよく働く事はできないはずだ。
また、利益率の低い仕事は、大量にやれば経営者だけは儲かる事もあるが、生産性が低いので必然的に低賃金労働をさせることになり、業績の低迷につながる。
NPO等のように非利益団体は別としても、現預金の拡大の目的は人生を豊かに過ごすためだ。すなわち経営の成功が最高の人生に直結する。
私が経験上で、経営の基本を考えるなら
- 利益構造が明確である事
- 独自のサービスがある事
- 資金管理が厳格である事
だ。一時的な経営ならどれかが欠けていても何とかなるが、安定した経営を継続させるためには、この3点は基本として守るべきことと考えている。
利益構造が明確である事

当たり前だと誰もが思う事ではあるが、設立して3年後には半分の企業が居なくなっているのは事実だ。
利益構造が成立していないからだ。これには売上目標中心の経営をするからだ。事業規模や年商で企業を評価する風潮も悪影響だ。
また、アマゾンのように表面的には赤字でも拡大成長する戦略もあるので、余計にややこしくなるのだが、この場合でも決算上は赤字でも、投資家から安定的に資金を集めるという利益構造が明確になっているのだ。
アマゾンのように事業での経費を、集めた投資からまかないトータルで利益を出すことは、全く無名の企業では不可能に近い。
いずれにしても、利益構造は入ってくるお金と出ていくお金の差額で決まってくるが、このバランスを正常に管理出来なければ詰まってしまう。
規模が小さい時は、収支のバランスは見えやすいが、売上の構造が複雑になり、経費の種類や範囲が広がると見えなくなるのだ。
私の場合は、準備段階から全くの無借金経営を継続しているが、常にこの売上と経費のバランスをリアルタイムで把握できる独自のシステムを作っている。
いつの時点でも、今のまま月末最終日には、現預金が幾らになるかをリアルタイムで予測確認できるシステムだ。
出入りが複雑になっても、常に収支のバランスが確認できるようにすることで、利益構造の状況を見える化出来る。これが、基本の1つ目を成立させるポイントだ。
利益構造を明確にすればほとんどの経営は成功する。
独自のサービスがある事

他の人がやっていることでも、他の人より上手くやれば経営は成り立つと考えてしまう。
確かに一時的には上手くいくのだが、簡単に上手くいく事は必ずと言っていいほど、新手の同業者が生まれてくる。
例えば、自転車操業のように利益は度外視して目先の売上だけを目的に低価格で参入してくる業者、素人で利益計算を全く出来ず売上だけで参入してくる者などだ。
前記したアマゾンもそのビジネススタイルが評価され資金が集まるので、販売利益は無くても自動で最安価格の販売をしてくる。
利益がなければ、そのうちいなくなると思うだろうが、全国から次々と湧き出てくるので、限りなく続くと思ったほうが良い。
長期的な経営を目指すのなら、やはり独自のサービスを持つことがポイントとなる。
自社にしかないサービスなら、価格競争になることもないし、例え同じ商品を扱っていたとしても、他社が出来ないサービスを付加することで、長期的に信頼を勝ち取ることも可能だ。
自社ならではのサービスは何かを、常に意識して辛抱強く作り上げて行くことが二番目の基本だ。
ある程度軌道に乗り、安定して利益が出るようになった時に安心してしまい、今のやり方でいいと思ってしまうのだ。
しかし、この時こそ他社との差別化に対策することだ。上手く行っていることは必ず競争になり低迷することを知っておく事だ。
資金管理が厳格である事

お金の管理がズボラな企業は、どんなに素晴らしいサービスを提供できていても、知らずしらず経営が悪化する。
経営者は特にお金の動きを把握しておくことだ。
- 何にいくら経費が掛かっているか
- 今月の入金額と出金額
- 現預金の残高
は最低限把握しておく事だ。
1⃣何にいくら経費が掛かっているか
電気代がいくらか、賃料はいくらか、人件費総額、仕入れ総額など当たり前に毎月かかっている金額が幾らかを知らない経営者はビジネスで成功しても経営に失敗をするだろう。
固定費の事だろうと思うだろうが、その固定費の内容のことだ。自分の乗る社用車の維持費も知らず、トイレの電気をこまめに消せなどと言う事になる。
どうしても数字が苦手で心から信頼できる人が経費・財務管理をしてくれる場合は別かもしれないが、ライブドアの失敗も信頼する財務担当の暴走から破綻している。
本来、経理は心臓のようなものなので、経理担当に任せられるものではない。経理処理は任せても良いが経理管理は他人任せにしない事だ。
当社の場合は、年商何億であっても過去に経理担当をおいた事が一度もない。経理は使用者がそのばその場で最後まで処理をする業務だと考えているからだ。
経理担当は事務的な処理は出来ても、経営的な判断は出来ないので、経営の心臓部である事を理解できるなら、管理者の立場にある人が全て目を通す環境が良い。
食事なら、食後には食器をすべて片付けて歯磨きまですれば、衛生的にも健康的にも正常なルーティングが成立する。
ところが企業の経費は、使った人が領収書を経理担当にまとめて丸投げにするところが多い。まとめて出されれば間違いや不正も起き易くなる。
ネットバンクがあるのだから、極力自動引き落としにせず、振込にしたほうが、何にいくらかかったのかもわかり易い。
そして、経理その場処理は、いつ決算があっても、税務監査語あっても準備をする必要が無いので、無駄な時間を使わずに済む。
節税対策もあるのだろうが、当たり前のことを当たり前に処理したほうが、いつも堂々と経営ができて安心だ。小手先の節税対策は経営戦略まで小手先にする。
2⃣今月の入金額と支出額
前月の売上から今月の入金になる金額はある程度予測できるはずだ。仕入れに対しても、毎月の固定費に対しても算出出来るはずだ。
個人でも同様だが、収入以上に支出をすると赤字になるのは、小学生でも分かることだ。
しかし、多くの経営者がこの小学生でも分かる事を無視してしまうのが経営だ。
どこでそうなるかと言えば、もっと売上を上げたいと先行投資をする時、利益以上の資金を使うときだ。
この場合、銀行からの強い後押し等も悪影響の一つだが、一番目の『利益構造が明確である』と言う基本を忘れてしまうのだ。
経験と勘などと言い、検証もなく予測で勝負すると大抵が失敗をする。運良く成功するとそれ以上に将来に大きな失敗をする事になる。
入金額と支出額は自社の基本体力だから、その体力を分かった上で、先行投資が何ヶ月分に相当しているかまで、瞬時に計算できることだ。
個人でも収入以上に支出しなければ、借金やクレジットを利用することはない。5年ローンで車を買う人も、5年後に買えばキャッシュで買える。
貯めてから購入する人もローンで購入する人も、貯金かローンの違いだけだ。月々の支出はさほど変わらないが、後者に金融機関は巧みに寄生する。
収支管理ができない人が金融機関の大事なお客様だ。頑張れどその利益をかすめ取られていくので楽にならない。
高度経済成長期には、借りてでも資金を調達してチャンスを逃さない方が得策だったが、現在はそんなに上手い話は転がっていない。
現在は、極力小規模で利益率を重視している行く方が重要だ。現在でも借りるのは簡単だが、バカ売れする時代では無いので、返済のために売上を作るようになる場合が高い。
いきなり輸血して行動を始める人はいない。まずは小さい規模で、自力で利益を出し、入金額と支出額のバランスを維持し経営を進める事だ。
3⃣現預金の残高

お客様!こちらの商品はお手持ちの予算がなくても、月々○○円でお求め頂くことが出来ますよ。
毎月の収入にほとんど影響しない金額でご利用出来ます。
このような罠は、個人だけでなくビジネスでも多い。いま手元にいくらあるかを全く考えさせない手法だ。
しかし、個人でも企業でも、常に現預金の残高を知ることが基本だ。そして、そのアップダウンも把握しておく事だ。
企業の場合、この内部留保が大きければ良いというものでもないが、その動きを知ることは大事だ。
単純に多ければ、資産を効率よく使用できていない事になり、少なければ、事業体力の低下につながる。
これを知ることは、自社の健康状況を知ることになる。
以上が経営の基本と考えるが、一言で言えば『収支を常に把握』するということだ。
当たり前だ!という声も聞こえてきそうだが、自社の収支金額を今、言えますか?
一ヶ月に手元に入ったお金の合計と一ヶ月に手元から出て行ったお金の合計だ。本当に言えるなら、経営の基本ができている人だ。
何事も基本とは、その道で上手くやるためのコツだ。コツを掴むことは、より少ない力で大きな成果を発揮できる。
そして、経営の最終目的は 最高の人生を生きる ための最有効な手段と思う。
